アメリカでの学生生活-1日の流れと友人関係-

 

 

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今日の記事ですが、前に記事でアメリカ・カナダの大学合格への道のりを書いたので、今日は具体的にアメリカの大学生活について書いていこうと思います。

 

-ゆーとの1日in USA-

 

アメリカの大学の多くは、月水金が大体同じスケジュールです。火木も同じです。なので日本の大学が1授業週に一回なのに対し、アメリカは週に2.3回あります。週3回の授業は短く、週2回の授業は長い傾向にあります。例外的に、下記の中国語のように週に5回や逆に1回という授業もあります。今回は、僕の月曜日のスケジュールお見せします。

 

7:00AM-10:00AM 朝勉強と中国語

 

平日は朝9時から中国語の授業が5日入っています。7時には起きてシャワーや洗顔歯磨きを済ませます。なので大体7時45分くらいに部屋を出て図書館に向かいます。僕はいつも、授業が始まる前の1時間は中国語の勉強をします。元々は専門の勉強が忙しいので朝に時間を作ろうと始めたものです。朝1時間の勉強は充実感にあふれた効率の良い勉強時間になりました。

そして中国語の授業は大体10人前後の少人数のクラスです。アメリカ人はもちろん、ベトナム、韓国、日本人留学生も受けています。クラスメイトの多くは中国や台湾に住んだ経験のある人たちなので話すのが非常に上手なのですが、漢字が読めないので苦労しています。なので日本人の僕はたまに漢字を教える時もあります。

 

授業は毎日単語の小テストがあり、進行は主に中国語で行われ、授業中に中国語でロールプレイ(例えば病院というテーマなら、医者と患者の役割に分かれてやりとりをする)を行います。教科書についているビデオも本格的で非常に勉強になります。そうこうしているうちに1時間はあっという間に過ぎます。

 

クラス全体的に仲は良く、テスト前にはみんなで集まって勉強します。自分も含めて中国語を真剣にマスターしたい人が多いのでとてもいい環境で学べています。

  

10:15-11:30 政治哲学

 

この時間は政治哲学の授業に行きます。先生はFワードを1分間に3回くらいのペースで言う、マルクスのことを「Dude: 野郎」と言うなどちょっとユニークな先生でした。先生は熱が入ると椅子を蹴る、罵しるなどめちゃくちゃですが、学生の意見を積極的に取り入れ、学生同士のディスカッションが始まるとそっとフェードアウトしていく、学生の学びを第一に考えている先生のように見えます。ただし、人が発言している時の私語に対しては厳しく指導しています。

 

最初僕は、全然この授業についていくことができませんでした。しかし、先生にメールをして「哲学の授業に出るのは最初で、しかも外国語だから苦労している」と素直に打ち明けると、授業や哲学の勉強方法についてアドバイスをくれました。授業で外国人は僕だけだったので、授業中にスラングが出た時に「ゆーと、今の言葉わかる?」と確認を取ってくれるなどの配慮をしてくれました。必死に何度もリーディングをしたり調べたりしました。そして中間テストの後に先生は、みんなの前で「中間テスト一番良かったの誰だと思う?なんと日本代表ゆーとです!彼のセンスと語学力は素晴らしい!我々アメリカ人も彼のような人をもっと尊敬するべきだ」と持ち上げてくれました。彼の、「みんな俺のような人間になるな!俺は精神世界のことしかわからない。みんなは現実世界を生きろ」という言葉は学者としての限界を忘れないようにしようという彼の心構えが見えました。

 

この先生ともっと哲学を勉強したい!と思ったので次の学期もこの先生の「哲学と精神疾患」についての授業を取ることに決めました。

 

1130:12:45 お昼休み

 

この時間はお昼なので一度部屋に戻ってご飯を作って食べます。炊飯器をタダで手に入れた関係で、ご飯はお米が多いです。その後、図書館へ行き、次の授業の予習をします。図書館は5階立てになっていて、1,2.3階は話す、飲食OKです。よく宅配ピザを図書館に頼んでいますがアメリカなのでOKです。僕はここで友達を見つけたら加わり、友達が見当たらなかったら4.5階の静かにしなければいけないエリアに行きます。

 

12:45-1:50 国際法

 

この授業は「僕が通う大学で最も落単率が高い」と言われる授業でした。アメリカでは65%以下は落単になります。ただでさえきついのにこの先生の成績の付け方が厳しいという鬼のような状況でした。事実、中間テストではうまくできず、落単の危機に瀕していました。その後は、落単の恐怖から必死で勉強し、書き上げた最終レポートを高く評価していただき、かなり良い最終評価をいただきました。授業には、アメリカ人以外にもペルー人、メキシコ人、イスラエル人、ドイツ人、そして日本人の僕がいるかなり国際色豊かなクラスでした。先生も、判例を留学生出身の国から集めてくれ、留学生への配慮が見えました。先生はスライドもあまり使わずに話すだけだったので集中して聞く、教科書を2回読むなど、情報を漏らさない努力をしました。

 

-授業後-

 

授業が終わっても、基本的に図書館で友達と勉強や宿題をしています。友達とお雑談も英語なのであまり勉強に集中できない時でも、英語の勉強にはなります。個人的に、用意されたて背景知識のある授業の英語より、マシンガンのように早く、話題があっちこっちへ行く日常会話英語のほうが難しいと感じます。完璧に日常会話をこなすためには、その文化や社会の背景を知らなければならないのも難しいところです。

 

おしゃべりは楽しいだけではなく、その土地の文化を学ぶ上で重要なヒントがあります。

 

また、同年代のアメリカ人だけではなく、他の国から来た留学生、また違う世代の友達も相当出来ました。

 

例えば、国際法の授業で会った友達は50過ぎの退役軍人でした。最後の授業の後、彼から、「コーヒーを飲みに行こう」と誘われ、色々な話をしました。彼は従軍していた時にアフガニスタンで通信兵として数年間を暮らした経験を聞かせてくれました。アフガニスタンの人はアメリカが嫌いでも、個人としての彼を歓迎してくれたこと。外食した時は、知らない人がどんどん話しかけてきて「俺に払わせろ」とほぼ外食代は払わせてもらえなかったこと。そうした、聞いててほっこりする話から、さっきまでいた建物がアメリカ軍の攻撃で崩壊した、ある町に滞在して顔見知りになった人たちがある日みんな殺されていたなどの経験から矛盾を感じて、政治の勉強をしようと大学に戻ってきたと言っていました。

 

アメリカの大学のいいところは、外国人の割合の高さもそうですが、年を取ってから大学に戻ってくる人も多いので様々な経験をした、彼のような人たちから自分の知らない世界の話を聞けることにあると思います。また退役軍人の友達と仲良くなれたきっかけは、ケミストリー(相性)もありますが、英語の性質のせいもあると思います。

英語は、丁寧な言い回しはあっても相手の年齢によって話し方を大きく変えるなどはないので、年上の人とも非常に近い距離感で接することができたことが大きいでしょう。

 

 

金曜日の夜は友達と遊ぶ、パーティに参加する、何も予定がない場合は読書や中国語の勉強をしています。基本パーティは金曜日の夜ですが、稀に誕生日パーティが週の真ん中に割り込む時があります。そんな時は前日徹夜して宿題を片付けてでも、そのパーティに行くための時間を作ります。これは、「友情は言葉だけではなく行動でも示す」という僕のポリシーです。アメリカは友達同士でも「I love you」と言うなど大切な人に対しての愛情を口に出すことが非常に多いです。なので愛情を口に出すことは非常に大切です。それと同時に、愛情は行動でも示す必要があります。それの最たる例は、「誕生パーティに参加する」だと思います。向こうでは、「誕生日の人が経費を持って誕生パーティを企画する」のが普通なので、フェイスブックなどで招待が来ます。これを断るってのは….友達なら僕はできないし、何より行って祝いたいので、友達の誕生日がある週はいつもよりスケジュールを詰め込みます。

 

僕にとって、アメリカの大学生活を生き抜くためには「周りに流されないで自分に集中する」事と「友達や仲間を大切にする」にするという一見矛盾したこの二つ精神が柱になっています。一見矛盾と書いたのは実は矛盾していないからです。

 

「周りに流されない」というのは楽な方に流されないという意味合いが多いです。

 

アメリカの大学でも、このご時世、授業以外で全く英語を話さなくても生活していくことは可能です、多くの日本人留学生も他にいるしオフィスには日本人スタッフもいます。

 

しかし、人生の中で一瞬しかないこのアメリカでの大学生活で、できるだけ外国語能力や異文化理解能力を伸ばしたいという気持ちから、また先にオファーを受けた関係から、あえてJapanese Community には属さずにTaiwanese Communityに所属することを決めました。

 

こういった自分の行動をすごく非難している声を聞いたことがありますが、「俺は俺に集中する」といって聞かずに自分を貫き通しました。

 

留学生担当に人にも、「君みたいな日本人は20年間で初めてだ」と言われるほど常軌を逸した僕の行動ですが、特に日本人を避けているわけではありません。相手の国籍によって対応を変えるのは差別に当たるので、どこからが自己成長に必要な行動でどこからが差別に当たるのかを見極め、差別にならないように細心の注意を払っています。

 

大切なことは、「目的が一致する仲間なら日本人とかアメリカ人とか関係ない。相手にも自分にも日本人とラベル付けしない」ことが大切だと思います。たまたま仲良くなる人が日本人だった、アメリカ人だった、それでいいと思います。

 

 

「友達を大切にする」は自分ありきでできることなので、上の「周りに流されない」とセットになっています。

 

付き合う相手によって自分をコロコロ変えることなく、素のままで仲良くなれた友達は、一緒にいて楽です。そして、大抵自分と似たように変な人が多くて面白いです。お互いに我が強くても、その違いを楽しめる仲間がいるのは幸せです。

 

アメリカの大学は身体的にも精神的にもきついことの連続で、睡眠時間も確保できないことが多々あります。そんな中で、同じような状況で支え合う友達がいることに本当に感謝しています。寮暮らしをして同じようなところでご飯を食べて、そしてお互い故郷を離れてと、友達が家族のような存在になります。友達って本当に自分を映す鏡だなと思います。客観的に自分と自分の友達を見て比べた時に、「こいつら似たもの同士だからそりゃ仲良いわ」となります。なので今付き合っている友達がみんな尊敬できる時は、自分も同じくらい尊敬されるくらいの人間になっているのではないでしょうか。そんな共に高めあって行ける友達は。自分をしっかり持っているからこそできるもの出会い、尊敬して尊敬される関係になります。

 

そんな僕の、夢と目の下クマだらけのアメリカの大学情報は今後も発信していきます。多分次は、驚いたことランキングやります。